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【帳票:教材】No.8231_顧客オーダー評価表

¥5,000

顧客からのオーダーを受けるかどうかを、部門ごとの点数で評価するシートです。20項目を1枚にまとめ、オーダー区分(新規/リピート)を選ぶと対象項目と満点が自動で変わります(新規16項目112点/リピート11項目89点)。未評価の項目がある間、選択肢にない点数が入っている間は、獲得率も判定も表示しません。評価が終わると獲得率を計算し、70%以上は実施する・50%以上は検討する・0点が1つでもあれば受けない、と判定します。あわせて獲得率の低い項目を3つ自動で表示します。記入例は新規オーダー(59.8%/検討する)とリピートオーダー(75.3%/実施する)の2件。全3シート。

Category: 帳票類:IATF, 帳票類:ISO9001, 帳票類:製造業, 第8章, 第8章
Tags: プロジェクト, 帳票, 第8章, 第8章帳票

評価していない項目があるのに、判定が出てしまう

オーダー評価表は、引合いを点数にして「受けるか受けないか」を決めるための様式です。点数で決める以上、怖いのはひとつだけです。

全部を評価していないのに、合計点と判定が出てしまうこと。

旧版(Ver.1-1)で実際に試しました。16項目のうち3項目を空欄にしたまま開くと、合計58点・53.7%で「検討する」と表示されます。評価していない3項目は、0点でも未評価でもなく、ただ無かったことになります。

評価点の欄に 99 と入れると、合計167点・獲得率154.6%で「実施する」と出ます。その項目の選択肢は 1/1/8/12 なので、99 という点数はどこにもありません。

審査で「この点数の根拠は」と聞かれて困るのは、点数そのものではありません。評価の抜けと、ありえない点数が、記録に残ったまま誰も気づかなかったことです。


旧版(Ver.1-1)の弱点を、先に書きます

改訂にあたって旧版の数式を1つずつ追い、実際に値を入れて動かしました。隠さずに書きます。

  • 未評価でも判定が出ます:上に書いたとおりです。1項目でも抜けていると合計点が下がるため、本来より低い判定が記録に残ります。
  • 選択肢にない点数が通ります:99 を入れると獲得率154.6%。検出も警告もありませんでした。
  • コメント欄に数値が入っている項目がありました:要求仕様のコメントが「1」、リピートの原価のコメントが「0.4」。
  • 評価日・判断日・承認欄がありませんでした:評価者の氏名だけで、いつ評価したのかが残りませんでした。

Ver.2-0 は、これらを直したうえで作り直したものです。


評価が終わるまで、判定を出しません

Ver.2-0 でいちばん大きく変えたのが、ここです。次のどれかに当てはまる間、獲得率も判定も表示しません。

未評価がある 「★ まだ評価していない項目が 1 あります。すべて評価するまで判定は出しません。」
選択肢にない点数 「★ 評価点が選択肢にない項目が 1 あります。」
数値でない値 評価欄に文字が入っている場合
オーダー区分が未選択 どの項目を評価するかが決まらないため
項目名が空の行に点数だけ入っている その行は集計から外れるため
計算式が入っていない行がある 行を挿入したときに起きます(下記)

判定欄には「判定できません」と出ます。中途半端な評価のまま数字が独り歩きすることがありません。


新規とリピートを1枚にまとめました

20項目を1つの表に並べ、項目ごとに「共通/新規/リピート」の適用区分を持たせています。■1でオーダー区分を選ぶと、対象になる項目だけが評価され、満点も自動で変わります。

新規オーダー 共通7項目+新規9項目=16項目・満点112点
リピートオーダー 共通7項目+リピート4項目=11項目・満点89点

対象外の項目は「— 対象外」と表示され、満点からも外れます。共通する7項目の点数表は1か所だけなので、片方だけ直してズレることがありません。

満点は、その項目の4つの選択肢の最大値を自動で拾います。点数表を自社向けに入れ替えて、いちばん右が最大でなくなっても狂いません。


合計点が高くても、1つ低ければそこで止まります

Ver.2-0 は、獲得率の低い項目を3つ自動で表示します。

02のリピートの記入例を見てください。獲得率75.3%で判定は「実施する」です。しかし——

設備の稼働状況 2 / 12 = 16.7%
「塗装ラインをMK-1190(2027年7月SOP)と共用する。2027年度は取り合いになる見込み」

全体の点数が高いからといってここを放置すると、2027年度にラインが回りません。所見に書くべきなのは合計点ではなく、いちばん低い項目をどうするかです。

01の新規の記入例は逆です。獲得率59.8%で「検討する」。足を引っ張っているのは原価(1/12=8.3%)で、限界利益率28.1%と30%を割っています。次に低いのが取引の継続年数(2/6)と月産の企画数量(2/4)——どちらもこの案件では動かせません。つまり点数を上げられるのは原価だけで、価格交渉が成立するかどうかで受注の可否が決まります。所見にはそう書いています。


Ver.2-0での改訂内容

  • 未評価の検出を新設:1項目でも抜けていると判定を出しません。
  • 選択肢にない点数の検出を新設:その項目の4つの点数以外は★。数値でない値も検出します。
  • 新規とリピートを1枚に統合:オーダー区分を選ぶと対象項目と満点が自動で変わります。
  • 満点を4つの選択肢の最大値に変更:点数表を入れ替えても狂いません。
  • 獲得率の低い項目を3つ自動表示:項目名・評価点/満点・獲得率・評価の根拠を並べます。
  • 0点の項目を明示し、リピート側にも0点を設定:設備の稼働状況・部品材料の余裕度。0点が1つでもあれば判定は「受けない」です。
  • 項目ごとの判定を追加:○(70%以上)/△(40%以上)/▲低い(40%未満)/— 対象外。
  • 計算式が入っていない行の検出を新設:Excelは行を挿入してもその行に数式を入れません。式のない行は集計から外れるため、★で知らせます。
  • 評価日・判断日・起案・承認・所見の欄を新設。
  • 「次にやること」を判定に応じて表示:実施するならDR1へ、検討するなら低い項目の手当て、受けないなら断る理由を残す。
  • 評価項目を20項目に整理:共通7/新規9/リピート4。各項目に評価方法の注記を付け、「どう判断すればよいか」をシートの中で読めるようにしました。
  • 記入例を全面差し替え:旧版の食い違い(新規顧客なのに継続年数6年以上・顧客名と顧客欄の不一致・コメント欄の数値・実在メーカーを連想させる顧客名)をすべて解消しました。

記入例は2件。どちらも「満点ではない」状態です

01 新規オーダー 樹脂外装部品の新規引合い。16項目・67点/112点・獲得率59.8%「検討する」。低い順に 原価8.3%/取引の継続年数33.3%/月産の企画数量50%
02 リピートオーダー 同じ顧客の既存品の追加オーダー。11項目・67点/89点・獲得率75.3%「実施する」。ただし設備の稼働状況が16.7%

どちらも、点数を見ただけでは分からない話が所見に書いてあります。すべてが○で埋まっている記入例より、こちらのほうが書き方の参考になります。


この帳票が向いている方・向いていない方

向いています

  • 引合いを受けるかどうかを、担当者の感覚ではなく点数で決めたい方
  • 審査で「受注前に評価しましたか」「その根拠は」と聞かれて答えに詰まった方
  • 新規とリピートで評価の観点を変えたい方
  • すでに評価表はあるが、未評価のまま判定が出てしまう様式を使っている方
  • 点数表を自社の方針に合わせて作り変えたい方

向いていません

  • 点数ではなく、部門ごとの言葉で評価したい方 → No.8211 顧客案件管理シートです。可/条件付き可/不可で評価します
  • 生産能力そのものを計算したい方 → No.82313-2 生産能力調査表です。本シートの「生産能力」の点数は、その結果を1点に丸めたものです
  • 受注後の日程を管理したい方 → No.81 プロジェクト計画書です
  • 引合いが年に数件で、毎回全員で話して決めている方 → 点数にする手間のほうが大きいかもしれません

収録内容

  • 00_使い方と考え方 — この帳票の目的/Ver.1-1 からの主な変更/旧版にあった問題/記入例の見方/オーダー区分の使い方/点数表を自社向けに変えるとき/判定の見方/点数が高いことと受けられることは別です/よくある質問5件/上部の★表示と行を増やすときの注意/あわせて使う帳票(全11項目)
  • 01_オーダー評価表 — 本体。■1 案件の基本情報/■2 評価項目(20項目)/■3 獲得率の低い項目(自動)/■4 判定と承認。新規オーダーの記入例つき
  • 02_記入例_リピートオーダー — 同じ様式に、リピートオーダーの記入例を入れたもの

Excel形式(.xlsx)。全3シート。本体はA3横で2ページです。

記入例は、空欄版と別シートに分けていません。本体の中で黄色の網掛け(茶色の文字)のセルが記入例です。水色のセルが点数表と適用区分で、ここを変えると満点も判定も自動で変わります。うすい緑のセルは自動計算なので上書きしないでください。

使っている関数は IF・COUNTIF・COUNTIFS・COUNT・COUNTA・SUM・MAX・MIN・SMALL・INDEX・MATCH・TEXT・FIND・LEFT・ROW・ISNUMBER・IFERROR などで、配列入力(Ctrl+Shift+Enter)が必要な式は1つもありません。シートをまたぐ参照もありません。

行を増減してよいのは ■2 の評価項目の表の中だけです。ただし行を挿入したときは、すぐ上の行を丸ごとコピーして貼り付けてください。Excelは行を挿入しても、その行に計算式を入れないためです。式が入っていない行があると上部に★が出るので、気づかないまま進むことはありません。■1・■3・■4 の行を削除した場合も、上部に「数式が壊れています」と理由と直し方が表示されます。


あわせて使う帳票

同じ案件を別の見方で評価する

  • No.8211 顧客案件管理シート — 点数ではなく、部門ごとの言葉(可/条件付き可/不可)で評価します。本シートと記入例が同じ案件でつながっています
  • No.82313-2 生産能力調査表 — 本シートの「生産能力」「設備の稼働状況」の点数の根拠になります

受注が決まったあと

低い項目を手当てするための帳票

迷われた場合は、本シート+ No.8211 顧客案件管理シートの2点をおすすめします。点数と言葉の両方で評価して同じ結論になれば、審査で説明しやすくなります。食い違ったときは、そこが本当の論点です。

第8章の関連帳票一覧はこちら


帳票だけでは不安な方へ

「点数の配分を自社でどう決めるか」「70%・50%の区切りをいくつにするか」「0点を置くべき項目はどれか」「顧客区分の配点を逆にすべきか」——こうした判断は、様式では決まりません。点数表は、自社がどんな案件を取りに行くかという方針そのものです。

いま使っている評価表をそのまま添付いただいて構いません。


変更履歴

  • 2026年10月:Ver.2-0 — 未評価・選択肢にない点数・数値でない値の検出を新設し、評価が終わるまで判定を出さない方式に変更/新規とリピートを1枚に統合し、オーダー区分で対象項目と満点が自動で変わる方式に/満点を4つの選択肢の最大値に変更/獲得率の低い項目を3つ自動表示/0点の項目を明示しリピート側にも0点を設定/項目ごとの判定(○△▲/対象外)を追加/計算式が入っていない行の検出を新設/評価日・判断日・起案・承認・所見の欄を新設/評価項目を20項目に整理し評価方法の注記を追加/記入例を新規・リピートの2件に差し替え(旧版の食い違いをすべて解消)/使い方と考え方のシートを新設
  • 2023年:Ver.1-1

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※ 本帳票は学習用サンプルです。そのまま提出できる完成品ではありません。自社の評価の進め方・顧客要求に合わせて調整し、承認を得てご使用ください。
※ 収録している記入例(会社名・部門名・氏名・品番・金額・数量・日付)は、説明のために設定した架空のものです。実在する企業・人物・取引とは関係ありません。
※ 評価項目・配点・選択肢の文言・適用区分・判定の区切り(70%/50%)・0点を置く項目は、一般的な実務に基づく一例であり、規格が定めた基準ではありません。自社の方針に合わせて必ず調整してください。
※ 本帳票は、規格本文および業界の手引き(原文・日本語訳とも)を一切転載していません。様式・表記・注記・記入例は、すべて当方が独自に作成したものです。

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